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【図解】健康運動指導士試験対策 第4章 運動生理学 |要点まとめ

健康運動指導士試験では、第4章「運動生理学」が最も重要な分野の一つです。

運動時に身体の中で何が起きているのかを理解することで、安全で効果的な運動指導が可能になります。

本記事では前編として、

  • 呼吸器系と運動
  • 循環器系と運動

について解説します。


目次

運動生理学とは

運動生理学とは、運動によって身体に生じる変化や適応を研究する学問です。

私たちが歩く、走る、筋力トレーニングを行う際には、

  • 呼吸器系
  • 循環器系
  • 神経系
  • 骨格筋系
  • 内分泌系

などが相互に連携して働いています。

健康運動指導士には、これらの仕組みを理解したうえで運動プログラムを作成する能力が求められます。


1. 呼吸器系と運動

呼吸の役割

呼吸の最大の目的は、

  • 酸素を体内へ取り込む
  • 二酸化炭素を体外へ排出する

ことです。

人間の身体は、酸素を利用してエネルギーを産生しています。

そのため運動強度が高くなるほど、多くの酸素が必要になります。


呼吸器系の構造

吸い込まれた空気は、

鼻・口

咽頭

喉頭

気管

気管支

肺胞

へ到達します。

肺胞はガス交換の場です。

肺には約3億個の肺胞が存在し、総表面積は70~100㎡にも達します。

ここで酸素は血液へ取り込まれ、二酸化炭素は肺胞へ放出されます。


外呼吸と内呼吸

外呼吸

肺胞と血液の間で行われるガス交換

内呼吸

血液と組織細胞の間で行われるガス交換

試験では両者の違いが頻繁に問われます。


呼吸運動の仕組み

呼吸は主に

  • 横隔膜
  • 肋間筋

によって行われます。

吸気

横隔膜が収縮

胸郭が拡大

肺内圧低下

空気が肺へ流入

呼気

横隔膜が弛緩

胸郭縮小

肺内圧上昇

空気が体外へ排出


換気量を表す指標

一回換気量(VT)

1回の呼吸で出入りする空気量

安静時:約500mL

呼吸数(f)

1分間の呼吸回数

安静時:約12~18回

分時換気量(VE)

VE=VT × f

試験頻出公式です。


最大酸素摂取量(VO₂max)

運動生理学で最も重要な指標の一つです。

VO₂maxとは、

「1分間に体内へ取り込める酸素量の最大値」

を意味します。

全身持久力の評価指標として利用されます。

一般に、

  • マラソン選手
  • 自転車競技選手
  • クロスカントリースキー選手

などでは非常に高い値を示します。


運動時の呼吸の変化

運動強度が高くなると、

  • 呼吸数増加
  • 一回換気量増加
  • 分時換気量増加

が起こります。

その結果、より多くの酸素を取り込み、筋肉へ供給できるようになります。


呼吸器系の試験頻出ポイント

✓ 肺胞でガス交換

✓ 外呼吸と内呼吸

✓ 一回換気量(VT)

✓ 分時換気量(VE)

✓ 最大酸素摂取量(VO₂max)


2. 循環器系と運動

循環器系の役割

循環器系は、

  • 酸素
  • 栄養素
  • ホルモン

を全身へ運搬するシステムです。

また、

  • 二酸化炭素
  • 老廃物

を回収する役割も担います。


体循環と肺循環

体循環

左心室

全身

右心房

肺循環

右心室

左心房

体循環と肺循環の流れは頻出です。


心拍数(HR)

心拍数とは、

1分間の心臓拍動回数

です。

安静時心拍数は

約60~80回/分

程度です。

運動時には交感神経の働きにより増加します。


一回拍出量(SV)

1回の心拍で心臓から送り出される血液量

をいいます。

一般成人では

約70mL

程度です。


心拍出量(CO)

試験で最重要の公式です。

心拍出量(CO)

= 心拍数(HR)× 一回拍出量(SV)

運動時には、

HR増加

SV増加

により心拍出量が大幅に増加します。


スターリングの心臓法則

静脈還流量が増加すると、

心室へ流入する血液量が増える

心筋が伸張する

収縮力が増加する

一回拍出量増加

という現象です。

健康運動指導士試験では頻出事項です。


血圧

血圧とは、

血液が血管壁を押す力

です。

収縮期血圧

心臓が収縮したとき

拡張期血圧

心臓が拡張したとき


運動時の血圧変化

有酸素運動

収縮期血圧上昇

拡張期血圧はほぼ変化なし

レジスタンス運動

収縮期血圧が大きく上昇

高血圧者では注意が必要です。


血流再配分

運動時には血流が再配分されます。

増加

  • 骨格筋
  • 心筋
  • 皮膚

減少

  • 消化器
  • 腎臓

これによって運動に必要な酸素供給が優先されます。


持久的トレーニングによる適応

継続的な有酸素運動により、

  • 安静時心拍数低下
  • 一回拍出量増加
  • 最大心拍出量増加
  • 最大酸素摂取量増加

などが起こります。


試験頻出ポイント

✓ 体循環と肺循環

✓ 心拍数(HR)

✓ 一回拍出量(SV)

✓ 心拍出量(CO)

✓ CO=HR×SV

✓ スターリングの心臓法則

✓ 血流再配分

✓ 有酸素運動時の血圧変化


【図解】第4章 運動生理学のスライド

※運動生理学の全体像、呼吸・循環・神経・筋・ホルモンの関係をまとめたスライド

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次回の後編では、

  • 脳・神経系と運動
  • 骨格筋系と運動
  • 内分泌系と運動
  • 運動と免疫能
  • 環境と運動

について解説します。

 

3. 脳・神経系と運動

神経系の役割

神経系は身体のあらゆる活動をコントロールしています。

運動を行う際には、

「動こう」

という意思が脳で生まれ、

神経を介して筋肉へ伝達されます。


神経系の分類

中枢神経系

  • 大脳
  • 小脳
  • 脳幹
  • 脊髄

末梢神経系

  • 体性神経
  • 自律神経

に分類されます。


自律神経

交感神経

運動時に優位になります。

主な作用

  • 心拍数増加
  • 血圧上昇
  • 気管支拡張
  • 発汗促進

副交感神経

安静時に優位になります。

主な作用

  • 心拍数低下
  • 消化促進
  • 身体の回復

運動学習

新しい運動技能を習得する際には、

大脳

運動の計画

小脳

運動の微調整

大脳基底核

運動パターンの学習

が重要な役割を果たします。

スポーツ技能の向上は神経系の適応による部分が非常に大きいのです。


神経系の試験頻出ポイント

✓ 中枢神経系

✓ 末梢神経系

✓ 交感神経

✓ 副交感神経

✓ 小脳

✓ 大脳基底核


4. 骨格筋系と運動

骨格筋とは

骨格筋は身体運動を生み出す器官です。

成人男性では体重の約40%を占めます。


筋線維の構造

筋肉は、

筋線維

筋原線維

サルコメア

という構造を持っています。

サルコメアは筋収縮の最小単位です。


筋収縮の仕組み

筋収縮は、

  • アクチン
  • ミオシン

というタンパク質によって起こります。

ミオシン頭部がアクチンを引き込むことで筋肉は短縮します。

これを

滑走説

と呼びます。

試験頻出です。


ATPの役割

筋収縮にはATPが必要です。

ATPが分解されることでエネルギーが発生し、筋収縮が起こります。


筋線維タイプ

タイプⅠ(遅筋)

特徴

  • 赤筋
  • 持久力に優れる
  • 疲れにくい
  • ミトコンドリアが多い

代表種目

  • マラソン
  • 長距離走

タイプⅡ(速筋)

特徴

  • 白筋
  • 瞬発力に優れる
  • 疲れやすい

代表種目

  • 短距離走
  • ジャンプ

試験では両者の比較がよく出題されます。


筋力トレーニングの効果

筋トレによって

  • 筋肥大
  • 筋力向上
  • 神経適応

が起こります。

トレーニング初期の筋力向上は神経適応の影響が大きいことも重要です。


骨格筋系の試験頻出ポイント

✓ サルコメア

✓ 滑走説

✓ ATP

✓ タイプⅠ線維

✓ タイプⅡ線維

✓ 筋肥大


5. 内分泌系と運動

ホルモンとは

ホルモンは内分泌腺から分泌される化学物質です。

血液を介して全身へ運ばれます。


主なホルモン

インスリン

血糖値を下げる

グルカゴン

血糖値を上げる

アドレナリン

運動時に増加

ノルアドレナリン

交感神経作用

成長ホルモン

筋タンパク質合成促進

コルチゾール

ストレスホルモン


HPA軸

運動生理学の重要項目です。

視床下部

下垂体

副腎皮質

この連携を

HPA軸

と呼びます。

運動ストレスに対する適応に関与します。


運動時のホルモン反応

運動強度が高くなると

  • アドレナリン増加
  • ノルアドレナリン増加
  • 成長ホルモン増加

が起こります。

脂肪分解やエネルギー供給を促進するためです。


内分泌系の試験頻出ポイント

✓ インスリン

✓ グルカゴン

✓ アドレナリン

✓ 成長ホルモン

✓ コルチゾール

✓ HPA軸


6. 運動と免疫能

免疫とは

体内へ侵入した病原体から身体を守る防御システムです。


NK細胞

ナチュラルキラー細胞

ウイルス感染細胞や腫瘍細胞を攻撃します。

運動によって一時的に活性化されます。


Jカーブ理論

健康運動指導士試験の頻出事項です。

運動不足

感染リスク高い

適度な運動

感染リスク低下

過度な運動

感染リスク再上昇

この関係をJ字型の曲線で表します。


IgA

唾液中に存在する免疫グロブリン

長期間の過度なトレーニングでは低下することがあります。


運動と免疫のまとめ

適度な運動

→免疫機能向上

過度な運動

→免疫機能低下

と覚えましょう。


試験頻出ポイント

✓ NK細胞

✓ IgA

✓ Jカーブ理論


7. 環境と運動

暑熱環境

暑い環境で運動すると

  • 発汗増加
  • 脱水
  • 体温上昇

が起こります。

重症化すると熱中症になります。


熱放散の仕組み

人体は

  • 放射
  • 伝導
  • 対流
  • 蒸発

によって熱を放散しています。

特に発汗による蒸発は重要です。


WBGT

熱中症予防の重要指標です。

WBGT

=湿球温度

+黒球温度

+乾球温度

から算出されます。

値が高いほど熱中症リスクが高まります。


寒冷環境

寒い環境では

  • 血管収縮
  • 震え
  • 熱産生増加

が起こります。


高地環境

標高が高くなると

酸素分圧が低下します。

そのため

  • 持久力低下
  • 心拍数増加

が起こります。

長期間滞在すると

  • 赤血球増加
  • ヘモグロビン増加

などの適応が生じます。


環境と運動の試験頻出ポイント

✓ 熱中症

✓ 発汗

✓ WBGT

✓ 高地順化

✓ 赤血球増加


試験直前チェック

□ VO₂max

□ 心拍出量=HR×SV

□ スターリングの心臓法則

□ 交感神経と副交感神経

□ 滑走説

□ タイプⅠ線維とタイプⅡ線維

□ インスリンとグルカゴン

□ HPA軸

□ NK細胞

□ Jカーブ理論

□ WBGT


第4章まとめ

第4章では、

「運動時に身体の中で何が起こるのか」

を理解することが重要です。

呼吸・循環・神経・筋・ホルモンは互いに連携しながら運動を支えています。

健康運動指導士試験では、

  • VO₂max
  • 心拍出量
  • 筋線維タイプ
  • HPA軸
  • Jカーブ理論
  • WBGT

が特に頻出です。

これらを確実に理解しておきましょう。


さらに学習を進めたい方へ

本記事では第4章「運動生理学」の重要ポイントを解説しました。

試験本番では知識の暗記だけでなく、問題演習によるアウトプットが重要です。

健康運動指導士試験対策問題集では、

・テキスト対応問題
・頻出問題
・模擬試験
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を収録しています。

▼健康運動指導士試験対策問題集はこちら

https://note.com/health_sports/n/n6e0e2579bb52

インプットとアウトプットを繰り返し、合格を目指しましょう。

 

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