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給与報酬

健康運動指導士・実践指導者の年収・給与・手当は?

健康運動指導士と健康実践指導者の年収や資格手当、パーソナルトレーナーの報酬についてまとめました。

両資格は公益財団法人健康体力づくり事業財団が発行している民間資格です。

健康運動指導士や実践指導者の資格は、他の健康スポーツ系の民間資格と比較するとメディカルも学習しているため医療分野や介護分野にもニーズがあります。

しかし、資格を取得したからといってすぐに仕事はなく指導経験やコミュニケーション能力も必要になります。

健康運動指導士の資格は社会的地位や認知度も決して高いとは言えません。

年収・給与・資格手当

1.年収・給与

健康運動指導士と実践指導者の主な就職先や勤務場所は、民間のフィットネスクラブを筆頭に医療機関、診療所、老人介護・保健福祉施設等です。

年収は資格者を対象とした調査では「201万円~400万円」が39.5%と最も高く800万円以上は3.5%となっています。

年収が高くなるほど、医師資格や管理栄養士、看護師などの資格を保有している傾向があります。

健康運動指導士と実践指導者の単独の資格だけでは高年収は難しいです。

ちなみに国家資格である理学療法士の平均年収は約366万円(平成29年賃金基本統計調査)です。

年収 比率
200万円以下 25.2%
201~400万円 39.5%
401~600万円 20.5%
601~800万円 7.9%
800万円以上  3.5%

2.資格手当

厚生労働省が認定している健康増進施設や指定運動療法施設には健康運動指導士と実践指導者、各1名の配置が義務付けられています。

これらの施設では健康運動指導士と実践指導者に対して資格手当を支給している施設もあります。

両方を保有している資格者は資格手当の受給が23.5%と高くなっています。

運動指導するにあたって資格は前提条件ではないので、支給の比率は低いといえます。

資格保有状況 比率
健康運動指導士 13.7%
健康実践指導者 11.8%
両資格保有 23.5%

資格手当の金額は以下の通りです。5千円~1万5千円未満が51%で半数となつています。

資格手当の金額 比率
5千円未満 15.7%
5千円~1万円未満 25.4%
1万円~1万5千円未満 25.6%
1万5千円以上 17.3%

保有資格別の平均は以下の通りです。

健康運動指導士の資格手当は約10,000円/月、

健康実践指導者の資格手当は約8,000円/月となっています。

健康運動指導士のみの資格手当が両方保有よりも高くなっている点は矛盾を感じます。

両方保有していても同類の資格であるためあまり評価されていないということでしょうか。

資格保有状況 平均資格手当
健康運動指導士 10,042
健康実践指導者 7,848
両方保有 9,737

3.パーソナルトレーナーの報酬

パーソナルトレーナーは運動施設や企業に属さずに個人で活動している指導者です。

パーソナルトレーナー業は日本ではまだ認知されていません。

欧米のように、パーソナルトレーナーが社会的地位を獲得するまでには少し時間が必要です。

米国では一般的なパーソナルトレーナーの年収は1000万円程度と高収入です。

パーソナルトレーナーとして活動する場合は健康運動指導士の資格を持っていた方が有利です。

パーソナルトレーナーはクライアント(お客様)に対して短期間で結果を出さなければなりません。

クライアントに対して早く結果を出せなければ認めてもらえない厳しい仕事です。

クライアントへの最初の自己紹介では、健康運動指導士の資格は有利に働きますがその後は実力次第です。

この業界では全く資格を持っていなくてもクライアントに結果を出して満足してもらえれば収入も増えていきます。

クライアントに思っていた以上の結果を出せば口コミなどで広がり周囲の評価も上がります。

クライアントからクライアントを紹介してもらえるようになれば仕事が忙しくなります。

特に中高年の女性クライアントの口コミの力は侮れません。

絶大です。

2-1.報酬・謝金の目安

報酬はピンからキリまでと言えます。

30分当たり1,000円~5,000円です。

売れっ子のパーソナルトレーナーは更に高い報酬で1セッション当たり1時間で数万円を得ている人もいます。

女優やプロのスポーツ選手など有名人の中には自宅訪問型のパーソナルトレーニングを受けている人もいます。

4.自治体の特定保健指導の仕事

地方自治体の特定保健事業には地域の住民に対する健康運動指導があります。

全国の各地方自治体は介護予防、認知症予防の教室を年間計画で実施しており主に健康運動指導士がグループ指導を担当しています。

公的機関ほど資格者を求める傾向があります。

健康運動指導士に直接依頼する場合と企業経由で派遣してもらう場合があります。

地方自治体に派遣先企業を紹介してもらい企業に登録しておけば、地方自治体の仕事を回してもらえます。

2-1.報酬・謝金の目安

報酬としては指導時間や指導スキルにもよりますが、1回の指導で5,000円~15,000円。

また地方自治体の予算に左右される面もあります。

まとめ

健康運動指導士や健康実践指導者の資格は社会的認知度が高いとは言えません。

資格を保有しているからといって就職先や給与が保証されている訳ではありません。

運動指導の実績を積んで指導のスキルが上がれば活躍の場は増え、応じて年収も高くなります。

健康運動指導士として経験を積みながら仕事の依頼先に間口を広げておくことが大切です。

「参考資料:公益財団法人健康体力づくり事業財団が2019年に両資格者を対象に実施したアンケート」より

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